全国的に温泉客が宿泊を避けて日帰り傾向にあるらしく今年は湯原温泉でも旅館の宿泊客が少ないとのこと。（ゆばらのかすてらはこちらを参照）
その代わり日帰り専用の施設は賑わっているそうです。

高速道路がETC1000円となり、日帰りで移動できるようになったせいと言われていますが原因は他にあると思います。

塾、習い事、通院、会合、近所付き合いといった日常生活がコンピュータで管理され、自動受付になる。DVDのレンタルやクリーニングといったお店のサービスまでほとんどが予約制になってきているため、一日がスケジュール管理されてしまいます。
加えて、家庭ではパソコン・ゲーム機などの固定設備があり、情報速度からドロップアウトしないよう強迫観念めいたものに突き動かされています。出先でも携帯を使って予定を組むなど時間の使い方が効率化する一方で、のんびりむだな時間を楽しむといった志向が薄れてきているように思います。

日帰りすれば宿泊費は倹約できますが、宿泊してのんびりしたいという娯楽よりサービスに投資するという流れが主流化してしまっている。思い出は団欒や会話からデジタル写真という記録に移り変わってしまっています。

……ところがうちのお客さんは随分違うといいますか。

ホームページなんて店に来る前に見る人がいるかいないか。来て開いてればその時あるものを買う。注文は電話の世間話から。細かいことを言うよりお任せでまとめ買い。そのくせ味の好みはとても頑固だったり……。

つくづく田舎の平和な商売だと思います。
ゆったりのんびり。

[0回]